2005年12月20日

戦争映画

(映画「メンフィス・ベル」)
B000065857.09.LZZZZZZZ.jpg
先日、光人社ノンフィクション文庫の『リアル・グットウォー』という本を読んだ。内容は、第二次大戦中、ドイツ本土爆撃を行うアメリカ航空隊の若者たちを描いたものである。当時のアメリカ空軍爆撃隊は、35回の爆撃ミッションをこなした兵士たちを帰国させるというルールになっており、若者たちは、その35回のカウントダウンに全集中力を注ぎ込み、肉体的にも精神的にも過酷な日々を送っていた。彼らが爆撃に使った「B-17」は「空の要塞」といわれ重武装を誇ったが、爆撃機に乗っている側の人間にしたら、戦闘機の出現を抑えることはできないし、高射砲の弾幕をくぐれるかも運しだいである。一回一回のミッションを乗り切れるかが彼らのすべてだったといってもいいだろう。

そういった本を読んだ経緯で、昨日、同様のテーマを扱った戦争映画「メンフィス・ベル」を見た。その中ではまさに、『リアル・グットウォー』で読んだ世界が広がっていた。眠っているクルーたちを起こし、ミッションにいざなうハングマン(死刑執行人)、ブリーフィングでの緊張した空気、高射砲の弾幕・戦闘機の襲撃など、上空での激しい戦闘、これらの光景がありありと描かれていた。

作品の内容については、まとまりがなくいまいちであったが、当時の雰囲気を知ることができたように思った。

その他、私がここ近年で見た戦争映画は「プライベートライアン」、「スターリングラード」、「パールハーバー」、「バルジ大作戦」、「ヒトラー」(含めていいのか?)などである(あまり映画を見てない・・・)。

(映画「バルジ大作戦」)
1001.jpg

戦車に絡めてコメントを述べると、どれも偽物(特にドイツ軍)ばかりで作り物がばればれである。「プライベートライアン」のティーガーはT-34の改造が丸わかりで心苦しかったが、ケッテンクラートが走っている映像を見ることができたのは感動だった。バルジ大作戦はドイツ側も連合軍も米軍戦車ということでリアリティーが感じられない部分もあった。映画において、服装や火器などの小道具はかなり忠実に再現されるのに、戦車などの大道具がいい加減になってしまうのは何とかしてもらいたいものである。確かに金がかかるが、知っている人が見たら一番違和感を感じてしまうところだろう。

(映画「プライベートライアン」)
1001.jpg

上記の映画で私が一番印象を受けたのは最近公開された「ヒトラー」である。軍事関係の見所はそこまで多くはないが(軍装や小火器、88mmも出たか)、ヒトラーを中心にすえた崩壊間際の第三帝国の人間模様が興味深い。映画全体の雰囲気としては、ひとつの歴史小説を読んでいるようで、アメリカ映画にありがちな、単純なドラマ的な展開はなく、淡々と史実が描かれている。一見の価値ある映画だと思う。

映画についてあまり詳しくないので、何かお勧めの映画がありましたら教えていただきたい。



posted by 戦車男 at 20:37| 東京 ☀| Comment(9) | TrackBack(1) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
戦車男さん、私も「バルジー大作戦」は2、3回見ましたが、あまりパットしませんでした。米軍の戦車はM24で、ドイツ軍の戦車役はM47パットンが演じてました。ハーフトラックにしてもハノマークではなくM3A1パーソナルキャリヤーが代わりに出てました。この映画は色々指摘がありました。その1つは冬が舞台なのにスペインでロケを行ったので、寒さより暑さを感じる。晴れているのにヤーボー(戦闘爆撃機)が飛んで来ない。米軍の車両や装備が朝鮮戦争の時のモノだとかドイツ戦車兵がソ連戦車兵のようなヘルメットを被っているなど、当時の戦車ファンにはかなり不満があったそうです。M3ハーフトラックに関しては、あの頃の戦争映画などではドイツ軍役の方が多かったんです。TVドラマ「コンバット」や「ラットパトロール」でもM3はドイツ軍役で出てました。休憩時間がそろそろ終わりなので、続きは次の休憩の時入れます。
Posted by 十津川健也 at 2005年12月21日 10:26
先ほどの続きです。この様に、過去の戦争映画というのは、ドイツ軍の役を演じているのはM3ハーフトラックや現用戦争が多かったのです。ドイツ軍の実在する車両で良く登場して来たのはキューベルワーゲンとBMWサイドカーぐらいです。それと、私が中学1年の時見た映画で、「マーケットガーデン作戦」を描いた「遠すぎた橋」というのがあります。この映画ではM4A3E8シャーマン、ブレンガンキャリア、スカウトカー、6ポンド砲などが登場し、ドイツ側の車両もマーダーU、8tハーフトラック、75mm砲などが登場して、当時タミヤMMシリーズファン必見の映画と言われてました。でも、後から良く見てみるとドイツの車両のほとんどがハリボテだったのに気付きイマイチでした。戦車男にお勧めな作品は「バンド・オブ・ブラザーズ」と言う映画ではなくアメリカのTVで放映された作品があります。アメリカの第101空挺師団502連隊E中隊の活躍を実話を元に描いたドラマです。このドラマに登場するドイツ軍戦車は、V号突撃砲、ヤクートパンサー、ティーガーTですが、まさか私もV突、ヤクートパンサーが出て来るとは思いませんでした。ティーガーTに関しては「プライベート・ライアン」に出て来たのと同じT34改造のティーガーTだと思います。(何故なら監督も同じスピルバーグだから)戦車男さんも一度「バンド・オブ・ブラザーズ」をご覧なってください。
Posted by 十津川健也 at 2005年12月21日 18:32
十津川さん

返信遅くなってしまい申し訳ありません。忘年会や帰省の準備で暇がありませんでした。

映画の中でどれだけ歴史考証がなされているかというのはわれわれにとっては大きな問題ですが、一般の視聴者からすれば、ただ「戦車」なら「戦車」が使われていればいいという感覚でしょうかね?

「ハンド・オブ・ブラザーズ」は私も注目していました。ただ5つぐらいの連続した作品で時間がかかるかかると思いましたので、今まで見てきませんでした。実は大学の図書館に「ハンド・オブ・ブラザーズ」がありますので、ぜひ今度見てみたいと思います。
Posted by 戦車男 at 2005年12月24日 20:12
初めまして。戦車の画像を検索していて辿りつきました、通りすがりの者です。
ここ数年、週2本ペースでレンタル屋通いをしておりますが、戦争映画は好きなジャンルの一つです。

僕も、戦争映画好きな人は「バンド・オブ・ブラザーズ」は必見作品の一つだと思います。
内容については十津川様のレスに詳しくあるようなので割愛いたします。
「遠すぎた橋」は僕が大好きな作品の一つで、戦闘シーンの派手さに関しては群を抜いてると思います。CGの無い時代ですので、全て実機実車のド迫力です。
おそらくX号パンタ−であろうと思われる独の戦車はレオパルトTで代用してました;
主砲105o…パンターよりタチが悪いです。

戦車のレプリカの精巧さという意味では、「レマゲン鉄橋」のチャーフィーは素晴らしい出来でしたよ。
出番が少ないのが難点ですが、冒頭川岸の道を砂煙を上げながら疾駆するシーンがあります。
あれだけのスピードで走るレプリカは、他の作品では見たことがありません。

また寄らせていただきます^^
Posted by はち at 2005年12月25日 00:01
ご無沙汰しました
映画の話といえばこの間見た日本名「パンツァー鋼鉄師団」1999年ドイツ映画です親衛隊を描いたものでドイツ映画の常でハッピーエンドではありません。
この中で皆さんよく見るsdkfz251cやマルダーVM珍しいところでW号ラングなどが出てきますが
映画中に挿入されている当時のニュ−ス画面にケーニヒスティーガーが町中を通過するシーンがあり泣かせます他にも砲撃シーン(ドイツの)なども多種類の火砲が登場します。
映画シーンにニュース画面が入るためカラーと白黒が混在することと軍装に?がつくものがあること戦闘シーンの合成がいまいちなことなどいろいろ不備なところもありますがマイナーとはいえドイツで作った親衛隊をえがいた映画なので興味のある方は御覧あれ。
Posted by H。クニヒロ at 2005年12月25日 11:17
はじめまして。
ちょっと気になったのでコメントさせて頂きます。

バンドオブ(BOB)に出てくるヤクトパンサーはT34改、3突はイギリスの兵員輸送車改で実物ではありません。
パンツアー鋼鉄師団はイギリスのTV局製作のはずですが
イギリスのリエナクターが自主制作ビデオを作るのにTV局が乗っかって役者を入れた程度の作品だったと思うので
なんだか素人演技な兵も映っているのでは。
この作品に出てくるマルダーVはプライベートライアン(SPR)に出てくるのと同一車両で
OT810改Sdkfz251もSPR、BOB同一車両のはずです。
スピルバーグはこのリエナクター達の持つ装備、車両をこの作品で知り
SPR、BOBに使わせてもらったそうです。
余談ですがその方々はラング、W号?型、V号?型、88mm高射砲、8tハーフトラック、Sdkfz250、20mm高射砲、37mm対戦車砲などかなりの装備があるみたいです。
V号戦車は他のTV作品や野外イベントで元気に走行していますがW号戦車はミッションを傷めて動かないみたいですしラングも走行に元気が無いので
現在実車を動かすなら戦後も使われたV号系車両の方がメンテナンスのパーツ入手がし易いのでしょうかね?
日本にあるケッテンクラートもミッション故障で動かなくなったそうですから
今後の車両維持はミッションのオーバーホール、メンテナンスが出来るかがポイントなのでしょうね。

バトルオブバルジは大量の戦車を用いて戦車戦を描くのには
ドイツ戦車役を退役アメリカ戦車で代用するしかなかったと思います。
Posted by オットー at 2005年12月28日 04:01
「遠すぎた橋」は興味深い。
装甲車群が橋を強行突破しようとするが、実際にSS第9装甲偵察大隊の車両が戦闘をおこなっており、道路に沿って残骸をさらす写真が残っていたり、
レオパルトがティーガー役で出ているが、実際に独立重戦車中隊「フンメル」のティーガーTが2両参加していたりする。
Posted by 戦車兵うにゅう at 2005年12月29日 23:59
> パンツアー鋼鉄師団
あれ?製作はドイツだったかな?
曖昧な記憶でカキコすいませんm(__)m
Posted by オットー at 2005年12月30日 15:42
戦車という視点ではアレですが
「Cross of Iron」
激しくおすすめします
Posted by at 2006年01月19日 15:13
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/10870130

この記事へのトラックバック

バルジ大作戦 (1965)
Excerpt: バルジ大作戦 (1965) BATTLE OF THE BULGE 1944年、敗色濃厚のドイツ軍が、起死回生をかけて、アルデンヌの連合軍部隊を急襲したバルジ大作戦を描いた戦争スペクタクル。 主演..
Weblog: 碧色の小世界??プログ
Tracked: 2006-01-27 20:36
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。